欧州表現の自由

やはり入国拒否 オランダ議員

 オランダのウイルダース議員が、やはりヒースロー空港で拘束され、その後オランダに戻された。在英オランダ大使の努力もきかなかった。

 本人の事情説明はBBCのビデオで見れる。拘束中に電話でさまざまなメディアとの取材に応じたようだ。

http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk_politics/7885918.stm

 夕方、英独立党が開いた会見に行ってみた。もともと、独立党のピアソン卿の招きで議員は英国に来たのである。

 オランダ、デンマークなどからの記者が多かった。英国のメディアは結構すぐ関心を失った感じがした。それでも、英国内の苛立ちは、政府や知識人の中にある、イスラム系住民への遠慮のようなものに対して向けられていた。「イスラム系の人に特別に気を使いすぎているのではないか?」という声をよく聞くのだ。

 ウイルダー氏は12月にも訪英していて、そのときは何も問題はなかったそうである。

 オランダのテレビ界の人に聞いたら、今オランダではウイルダース氏のニュースでいっぱいである。結局、すべてがウイルダースのPR戦略の一部になってしまったのか。ウイルダース氏自身はそのつもりは当初なかったかもしれないが、あまりにも騒動になってしまったので。

 会見場にいた英国独立党のメンバーが何となく「わけも分からずそこにいる」という風にも見えた。不思議の国のアリスのような・・・。オランダでは「表現の不自由さの象徴」とウイルダース氏を見る人が多い、とオランダ・ジャーナリストは言う。コーランを禁止するべきだ、と言っているからである。そのウイルダース氏を表現の自由の権化であるかのように扱うのはいかがなものかー?どの独立党議員もこれにまともに答えられないように見えた。

 昼のBBCの番組で、ピアソン卿が、「ウイルダース氏の結論は同意しない。つまり、ここに来てもらって、彼の理論を議論で論破して、次に進もう・・・と思ったのに」と言っていた。うまいところをついているな、と思った。この観点からは、すべてが一種の笑い事でもあった。

 何かを知らないと、それに関して、幻想を抱くことがある。ピアソン卿はこれを打ち砕きたかったかもしれない。英国の中でウイルダース氏の神格化が起きないといいなと思って、会見場にいた。


(追加:関連参考)

http://www.shinchosha.co.jp/topics/shiono/nami.html

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by polimediauk | 2009-02-13 07:15 | 欧州表現の自由 | Trackback | Comments(0)

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