英国事情

日本の印象+ロンドンの外国プレス協会が消える?

 日本滞在も後、数日を残すところとなった。以前よりはひんぱんに帰るようにはなったものの、最短でも半年に一度という頻度では、来るたびに浦島太郎的な思いをして、頭に疑問符がついたまま帰る・・・というパターンになっている。

 しかし、いわゆる定点観測というか、帰るたびに同じ場所=東京近辺を見ていると、ものすごい勢いで変わっている部分が目についてしまう。例えば単純な話だが、女性のファッション、男女の髪形がまずまるきり変わってしまう。みんな同じ格好をしているので、似通っているように見える。自分にも、周りから同様の格好をするように、というプレッシャーがかかる。

 書店に行くと、勉強本、本の読み方、情報の取得の仕方、いかに効率的に仕事をやるか、といった類の本がやたら多い。金融危機の本も多い。

 もっと、もっと、もっと今より効率的に仕事ができるようになって、もっと、もっとお金を稼ぎ・・・最後はどうなるのだろう?お金がもっとあったら、もっと、もっと、もっとモノを買うのだろうか?それは幸せなのだろうか。

 英国・イギリス本もやはりたくさん出ている。結局は最後にはほめているようなものが。その中でも、あまりにもほめているもの(家が素晴らしいとか、あるいはマナーがうんぬん、生き方がすごいなど)は、この人(たち)は想像の世界に生きているのかなと思ってしまう。一体、どういう人たちとつきあっているのだろう?

 それと、外国=米国(と北朝鮮、韓国、中国)という世界観があって、それに沿った本や雑誌の記事がこれまた多い感じがする。米国=世界そのものという本も結構多いー相変わらず。・・・といって、私も英国を通して世界や日本を見ているわけだし、もちろん、いろいろなことのほんの一部しか知らないのである。それでも、米国と日本を比べた数冊の本で、世界には米国以外の外国がないかのような発想で書かれているのを目にすると、さみしい感じがする。

―外国プレス協会の将来

 ところで、ロンドンにある外国プレス協会の存続があやうくなっている。今日、事務局からメールで手紙が来た。具体的には、今、ピカデリー・サーカス近くにある建物を事務所や会見場所、会合場所として使っているわけだが、賃貸料や維持費がかさむので、近い将来、ここから出ていかざるを得なくなった、ということ。

 この建物には19世紀の英首相、グラッドストーン氏がかつて住んでいた。重々しいドアをあけて入ると、大きならせん階段があって、上の部屋に進む。様々なパーティーや記者会見が開かれてきた。1946年からこの場所を外国記者クラブの根城にしてきたのだ。

 かつてはここで、官邸のブリーフィングも行われていた(主にブレア前首相の時代)。2003年のイラク戦争開戦前後は、在英イラク人がよく会見を開いていた。その中で、イラクで政治家になった人もたくさんいる。外国プレス協会の会長(プレジデント)には、日本の日経の記者の方が就任していたこともある。

 外国報道陣に対し、プレスカードを発行していたのもここだった。6月にカードの更新をしようと思っていた矢先だった。

 今、新たな活動場所を探しているところだが、当面は他のプレスクラブの場所を借りる可能性もある。それでも、協会独自の会見、会議、会合などの開催は極度に減りそうだ。

 さみしいし、ある意味では由々しき事態ではある。以前から資金繰りに苦労していたところへ、この不景気でダブルパンチになったのだろう。しかし、何事も永遠には続かないし、1つがダメになれば、また何か新しいものが生まれる機会にもなるのかもしれない、と思っている。

http://www.foreign-press.org.uk/




 

 
by polimediauk | 2009-05-28 22:56 | 英国事情

ジャーナリズムの話いろいろ+欧州事情も


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