架空の名前でスポーツ記事を書くテレグラフと他の新聞
http://www.pressgazette.co.uk/story.asp?sectioncode=1&storycode=43927&c=1
元々は週刊誌「プライベート・アイ」(ユーモア誌)に書かれていたネタで、これによると、数々の架空の名前を使って署名記事が出ているという。こうした現象を検証したのが、メディア・スタンダード・トラストという団体だ。複数の新聞の同じトピックについて書かれた記事を比べてみると、「非常によく似ている」ことが分った。つまりは、通信社記事を社内で加工していた、と。「通信社の記事を自社用に編集しなおして、署名記事に変えるということ自体が問題だが、架空の名前を使っていたというのは行き過ぎている」とトラストのマーティン・ムーア氏が自分のブログで書いている。
トラストがテレグラフに問い合わせをしたところ、「署名記事でないと見た目がおかしい感じがしたので」デザイン面から考えてそうした、ということで、それほど大事とも思っていない風であったという。「他のところもやっているのだから」と。
この記事についているプレスガゼット上のコメントがまたおもしろい。そのコメントの信憑性自体を疑ってみる必要もあるようだが、どうも業界の手の1つになっているようだ。通信社記事の書き直しでなく、つまり架空の名前を使うというレベルまで。
よくある架空の名前のパターンの1つが、例えばスポーツ部門のデスクの息子2人のファースト・ネームをくっつけて1つの名前を作るなど。何だか笑ってしまった。
日本の新聞界ではこんなことは許されないだろう。英国の新聞界はすごいことになっているようだ。新聞=社会の木鐸・・・という考えは薄いのだろう。めちゃくちゃだなあと思う。私自身はあまり気づかないのだが、英国の新聞は間違い(数字など)が多いとも聞く。しかし、この「めちゃくちゃさ」は、必ずしも悪くないとも思う。架空の名前を使うこと(!!)を奨励・賛同するわけでは決してないが、「新聞なんて、こんなものさ」という低い期待をさせておいて、「いや、待てよ、良いことも言っている」・・・と「発見」するのも楽しい。