ネット業界

ツイッターの欧州経営陣トップ「ユーザーの身元情報を当局に渡すことも辞さない」

 このところ、英国で、著名人などが都合の悪いプライバシー情報の報道を防ぐため、裁判所に訴えて「報道差し止め令」を出してもらうケースが、目に付くようになった。

 場合によっては、差し止め令が出ていることも報道させないようにする、「差し止め令の差し止め」、つまりは通称「超差し止め令」が出ることがある。すると、この人物に関わるその情報が、まったく外に出ないことになる。

 プライバシーに関わるスクープ情報を手にした報道機関にしてみれば、差し止め令・超差し止め令は「言論の自由の妨害」ともなり、何とか法の目をくぐって、報道への道を作ろうと苦心する。こうして、報道機関側と差し止め令を出す裁判所との綱引きが続く。

 ごく最近の例は、サッカー選手ライアン・ギグスの不倫騒動だ。モデルのイモジェン・トーマスさんが不倫相手であったという事実には報道差し止めはかかっていなかったが、ギグス選手の名前は伏せるよう差し止め令が出ていた。

 裁判所は、新聞社や放送局による報道を止めることができたが、このネット時代、情報の流布を止められないのが現実だ。ギグス選手の名前は、少し前から関連キーワードを入れれば、ネットの検索エンジンを使えばすぐに見つけ出すことができていた。ツイッターでももちろん情報は飛び交ったが、ギグス選手の弁護士側はツイッター側から情報発信者の情報を得るため、法的措置をとる方向に向かった。

 同選手の話は産経(以下)ほか、既に報道されている。
 英司法界揺さぶる実名ツイート 報道禁止命令も…マンU・ギグス不倫騒動
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110526/erp11052607460003-n1.htm
 
 果たして、ツイッター側がどう反応するかに注目が集まっていた。

 BBCによると、ツイッターの欧州部門の責任者トニー・ワン氏は、25日、プライバシー侵害を防ぐための報道差し止め令を順守しないツイッターの利用者については、その個人情報を英当局に渡す準備があると述べた。
http://www.bbc.co.uk/news/technology-13546847

 ワン氏は、「(ツイッターの)プラットフォームには責任がある」、「利用者(注:この場合はプライバシー侵害をされる方だろう)が自分を守る権利を擁護する」と述べている。ギグス選手の問題には直接答えなかったが、非合法な行為が行われた場合、ツイッターはその国の法律にのっとって、ユーザーの情報を当局に渡すという。当局から個人情報提出を要請された場合、該当するユーザーに情報を渡すことを伝えるという。

 G8の会議でも、司法権とインターネットの関係は議題の一つとなっているそうだ。グーグルのエリック・シュミット代表やフェイスブック創始者マーク・ザッカーバーグ氏が参加する。

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 それにしても、ツイッターでパーッと広がった情報を差し止めるなんて、事実上できないのではないか?どうにも馬鹿げた動きに見えてしまう。といって、出すべきでない情報が出た場合に、仕事を失ったりする人もいるであろうし、その被害は尋常ではないかもしれないがー。

 いや、それよりも、もっと気になるのは、このサッカー選手の不倫が表に出たとして、「だから何なの?」と思うわけである。その人にとっては、そして家族にとっては恥ずかしいことではあるだろうけれど(そのほかにももっと何か悪影響があるかもしれないが)、不倫とサッカー選手としての活躍は別だろうと思う。一時は人気が落ちるかもしれないが、めげずによいプレーを見せてくれれば、それでいいのではないか。

 こういう情報を出したがるのはサン、ニューズ・オブ・ザ・ワールドとかの大衆紙。「公益がある」「報道の自由」と主張して、裁判所と戦う。自分のところが報道しないと、ライバルが出してしまうから、必死だ。

 せっかく弁護士にたくさんの費用を払って、「報道の自由」を勝ち取るのだったら、もっと社会全体のためになるようなネタを見つけて、裁判所と戦ったらどうなのだろうー?騒ぎはでかいが、ネタそのものは「・・・・」と思うような話である。「差し止め・超差し止め」問題にはいろいろな側面があるが、とりあえず今回に限っては、私は「そんなに大きなネタなのか?」という思いを持っている。

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 差止め令の措置に関しては、「英国ニュースダイジェスト」のニュース解説もご覧ください。編集部さんが、非常に分かりやすく書いてあります。

 http://www.news-digest.co.uk/news/content/view/7927/263/
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by polimediauk | 2011-05-26 12:53 | ネット業界 | Trackback | Comments(0)

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