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2008年 03月 28日
(追記:中で紹介した、オランダのウエブサイトから見れるはずの映画は、28日夜頃から見れなくなっています。サイトを運営する会社の社員に殺害予告が出たから、というのが理由とされています。)
オランダの国会議員、ヘールト・ウイルダース氏の反コーラン映画「フィトナ」が昨日、オランダのウエブサイトで公開・放映された。 http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/7317506.stm 早速見てみた。コーランの教えの一部を紹介しながら、テロで亡くなったり傷ついた人、首を切られた人、ユダヤ人に対する憎しみを教えるクリップをつなげる。オランダや欧州でイスラム教徒が増えて行き、映画監督が殺され、ゲイが攻撃されるクリップも出る。イスラム教徒の恐怖がオランダに押し寄せる新聞記事が紹介される。最初と最後に、デンマークのムハンマド風刺画(ターバンに爆弾がついている)が出る。 幻想的な音楽に乗って、静かにメッセージが繰り返される。最後はコーランを破くシーンもある(これには後で仕掛けがあると分かるのだが)。 おそらく、イスラム教徒の人にとっては不快だろう。しかし、いわゆる、表現の自由の範囲内だと思った。もっと気持ち悪いのもウエブ上ではたくさんあるだろう。ただ、国会議員が何故?とも思うけれども。アーチストだったらな、と。 Geert Wilders で探すといろいろ出てくるが、映画とフォックスニュースのインタビューは以下。 http://www.liveleak.com/view?i=7d9_1206624103 http://jp.youtube.com/watch?v=j0jUuzdfqfc フォックステレビのインタビューは1月頃に行なわれた模様で、2部構成になっていてかなり長い。聞いていると、信念があってやっていることが分かる。私がオランダで聞いたムスリムの教師の話や、ムスリムに殺された映画監督の友人やリベラル派教授の言っていることと重なってくるのが不思議だった。 つまり、習慣や価値観(+宗教)の異なる人々が、移民としてオランダにやってきて、多文化社会という言い方がよくされるけれども、こういう人たちとどうやって生きるのか、という問いがある。大雑把な言い方だが、オランダは多文化・異なる価値観の尊重・維持・奨励策を取ってきたようだ。ところが、本当にそれでいいのだろうか。相手の価値観が自分と価値観とは相当に違い、オランダ社会の自由さを変えるところまできていたとしたら、本当にそれでいいのか、と。この点から、「国会議員だからこそやった」ことにもなるのだろう。 ウイルダース議員は、「イスラム教の教えそのものがおかしい」と異議申し立てをしている。「何かがおかしいと思っても、それを指摘してはいけないというタブーがある」と。 この映画でパキスタンやイランでもし何らかの反応があったとしても、それは本当はあまり重要ではなく、真の(アイデアの)闘いは欧州だろうし、オランダ内で模索が続く。他国での反応は本質的な問題ではないだろう。 ウイルダース氏映画の画面を開くと、右横に推奨された動画がいくつも並ぶ。その中の一つに、米国に住むイスラム教徒の女性の声があった。イスラム教の名前をかたり、テロを起こす人に怒っている。こういう本当の声、素朴な声はなかなか英国のメインメディアには登場しない。 英国でテレビ離れとか新聞離れが起きるのは、作っている人の頭が「議題を設定して視聴者・読者に流す」形式に凝り固まっているせいもあるかもしれない。見ている方の知りたい・見たいことと、作る側が提供する「知りたいだろう・見たいだろうこと+知るべき、見るべきと思うこと」が一致しないのだ。ネットに人が流れるのは自然なのだろう。 〈さらに追記) 29日の時事報道で 「反イスラム映画を非難=表現の自由は争点にならず-国連総長 【ニューヨーク28日時事】国連の潘基文事務総長は28日、オランダの極右政党党首がイスラム教批判の短編映画を公開したことを受けて声明を発表し、映画は「不快なほど反イスラム的」であり、「最大限の表現で非難する」と述べた。文明間の融和を訴え続けてきた潘事務総長だけに、強い調子の非難声明となった。 潘事務総長はこの中で、「偏見に満ちた発言や暴力の扇動は決して正当化できない」と批判。さらに「表現の自由は問題にならない。自由は常に社会的責任を伴うべきだ」と指摘し、「真の断層はイスラム教徒と欧米社会の間ではなく、敵意と対立をあおることに関心を寄せる双方の少数過激派の間にある」と強調した。 [ 3月29日7時0分 更新 ] 何となく、「ズレているなあ」という思いを強くした。欧州内では、作品そのもは「たいしたことなかった」というのが一般的なのに・・・。 最近思うのは、移民で経済を立て直そうというのは劇薬であり、副作用が重いということでしょうか。多文化・異なる価値観の重さというのは大きいですね。受け入れるならゆっくりと少数がいい気がしますが、過去の経緯もあるのでしょうけれど、現在の日本を見ても半世紀以上の時間を費やしても同化しない人は同化しないし、同化する人は黙っていても同化するしで、根本的な解決策は無いような気がします。奨励とか補助はやりすぎると米国における大学の優先入学枠のように、逆差別として問題になる場合もありますし・・・(この辺触日本の事例には微妙なので触れたくない)。 宗教については、SF作家のJ・P・ホーガンが「星を継ぐ者」シリーズで描いたように、宗教が無ければ科学はもっと早く進んでいたというのは正しい気がします。あっという間に滅んでいた可能性も高いですが。個人的には宗教は道徳・哲学レベルで止めておいて欲しいです。科学も宗教だという方もいますけどw 移民というのはなかなか欧州では大きな問題になっていますね。「違う」人たちに対する違和感は人間の自然な感情でもあるのでしょうが、どこまで「許容」するのか?許容が過ぎた、と思っている人が増えています。 英国では無神論の本が売れているのですが、宗教や科学、哲学の分かれ目は結構あいまいじゃないかなと個人的には思っています。なので、英国の無神論者が宗教をものすごく後進的なものとして見下ろしているのがいやだなあーと。リチャード・ドーキンス、という人のことなのですが。 >作っている人の頭が「議題を設定して視聴者・読者に流す」形式に凝り固まっているせいもあるかもしれない。 「われわれが無知蒙昧な一般大衆を啓蒙・指導してやらなければならない」という傲慢な意識を感じますね。 >多文化・異なる価値観の尊重・維持・奨励策 ジョン・グレイという英国の知識人に言わせると、西欧社会でまかり通る世俗的信念も、じつは宗教的信仰の変異体なのだそうです。 アル・カーイダと西欧の衝突は宗教戦争であり、西欧がイスラム急進主義に対抗して掲げる普遍的文明という啓蒙思想はキリスト教から生まれ出たと。 >英国の無神論者が宗教をものすごく後進的なものとして見下ろしている 人間は「理性のロボット」ではありませんから、神を信じなくなっても、また別の信仰対象(ナショナリズム、ロマン主義、科学教、拝金教、クジラ・イルカ教など)が出てくるだけなのでは。 elmoiyさま 関連なのですが、例の世俗主義が一番!という考えはもう通用しなくなっている、と考えている人もいます。ドイツの哲学者で、Jürgen Habermasという人。ラジオ・ネザランズで見つけました。訳そうと思いながら実現できないでいるのですが、感心しました。 http://www.radionetherlands.nl/currentaffairs/region/netherlands/090221-habermas-wilders 理性のロボットではない、というのは本当ですね。 それにしも、日本の一部+米国の一部で、お金をたくさん稼いだ人=えらいという感じが強いときがあるようです。日本でテレビを見ていたら、作詞家の阿久悠さんが出ていて(なくなりましたが)、昔は「あいつはお金儲けは下手だったが、いいやつだった」という言葉がもう存在しなくなった、と。はっとしました。「あいつは・・・下手だった」で終わってしまうと。世俗主義のことを考えない国では、拝金主義があるのかもわかりません。別の神かも。自分自身、えらそうなことはいえませんが。 +貧乏だからえらいなんて、そういうことは思っていないのですが。 みなさん、 中国人留学生30万人(日本の学生は多くても一年40万人くらい)計画というものが、 あることを知っていますか? 第一に、仮に日本で働くのなら それは移民となることでしょう。 第二に、仮に日本で働かないのなら、 学費を援助する必要もありません。 そもそも税金を払っている日本人の子供に高い外国人扱いの授業料を払わせ 元来、外国人扱いすべき中国人の子供にタダ同然で学費補助するなんて異常です。(彼らは年間200万円もの補助金が出ています) 何でしょうか。政府の役人はハニートラップにでも かかっているのでしょうか。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm3293219 メディアの腐敗は日本もイギリスも似たようなものなのですね・・・・。
何にせよ。 移民政策については、日本の方針が正しいと思う。 フランスの保守派がうらやましがるというのもなんか分かります。 ただでさえ、日本人のワーキングプアが大量に出ているのですし・・・。 移民以前に、職場環境を改善すべき。(どこでもそうでしょうが) そもそも、移民というのは、 国民の構成自体変えてしまうものなのですよ。 移民も国民の一部を構成してしまう。 やりすぎると、チベットやウイグルで中国がやったみたいに、 現地民が少数派に転落させられてしまいます。 絶対に後戻りできない。昔を懐かしんでも遅い。 そんな"新世界"になってしまいます。
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