小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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インディペンデント紙、レベジェフ氏に買われる?

 ロンドンでは48時間の地下鉄ストがようやく終結したもようだ。

 今週、久しぶりに夕刊「ロンドン・イブニング・スタンダード」紙を買ってみると、ずい分きれいになったのに驚く。編集長(富裕層向け雑誌の元編集長)を変えた成果があがっているようだ。前のスタンダード紙は色合いがあまりよい感じでないように思っていたが、無料紙「ロンドンペーパー」やガーディアンのウェブサイトを思わせるような色使いや線の使い方をしている。一言で言うと、きれいな感じ。中味も、確かに少しレベルをあげた感じ(どこがどうというのが難しいのだが)で、より給料を高くもらっている、過分所得の高い人、より知的な人にターゲットをあわせたようだ。まさに新たな大株主でロシア人のアレクサンドル・レベジェフ氏がやろうとしていた方向性となる。こんなきれい紙面の新聞を売るのだったら、販売員も少しはハッピーに違いない。買うとき、販売員がとても丁寧で、「サンキュー」と笑顔で言っていたのも、これまでの違いだ。新たな社員教育をしたのかもしれない。良い人だけを残したのかもしれない。

 このレベジェフ氏が、インディペンデント紙とその日曜版インディペンデント・オン・サンデーを買う、というニュースが「メディア・ウィーク」で報じられていた。

http://www.mediaweek.co.uk/news/912498//

 その筋の話によると、交渉は最終段階に入っており、今月末にでも合意、発表がありそうだという。両紙を所有するインディペンデント・ニューズ&メディア社の大株主デニス・オブライエン氏は、かねてから、所有新聞の数を減らすようにと経営陣に言っていたそうだ。社の税引き前利益は昨年、前年比で99%減。これは発行部数と広告収入の減によるものだそうだ。

 ジャーナリストたちが立ち上げた新聞、インディペンデント。創始者の記者たちは今どんな思いでいることだろう。よりによって、ロシア人富豪に買われるとは。
by polimediauk | 2009-06-12 04:03 | 新聞業界