小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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英アイフォーンの値段、イランの米英報道

 最新のアイフォーンは日本ではずい分と安く使えるようだ。CNET JAPANを見ていたら、月に数百円で契約できるとあった。なんともうらやましい。含蓄のあるコラムを書かれていたのが、江島健太郎さん。「音」の話がおもしろい。
http://japan.cnet.com/blog/kenn/2009/06/22/entry_27023222/

 英国で販売中のアイフォーンの価格は、先の「Independent Guide to the iphone 3G」で紹介されたところによれば、まず8GBと16GBがあり、8GBでは本体が99ポンド(約1万5000円)で毎月30ポンド(約4750円)、35ポンド、45ポンド、75ポンドのコースがあって、45ポンド、75ポンドのコースは本体無料。16GBモデルは本体が159ポンド(2万5000円)で毎月30ポンド、35ポンド、45ポンド、75ポンドがあって、75ポンド以上が本体無料。契約は基本的に1年半。したがって、一番安い本体を買い、一番安いコースを選択すれば、1年半で639ポンド(10万円)、最も高い場合は1350ポンド(21万円)。その他に、買い切り(いわゆるプリペイド)もある。コースの違いは電話の分数やテキストメッセージのボリュームなどで決まる。

 初めて買う私は16GBで30ポンドを選択しようと思ったが、行った先で「ビデオをやるなら32GB」といわれ、何だか半分だまされた感じで(16GBモデルはソフトに故障があって今在庫がないなど??)、32GBの35ポンドコース(本体の色は白)にした。2年契約で、本体そのものは175ポンド(約2万7700円)。しかし、落としたときなどの保険料代が月13・5ポンド(いつでも解約可能)に加え、「使っているうちに表面が汚くなるから」といわれ、それもそうだなと思って透明なシールのようなものを買ったので、自分にとってはかなりの大枚が飛んでいった。

 初めて手にした感じは「結構、ずっしりしているな」という感じ。キーが打ちやすいのだろうなと思ったのだが、悪くはないけれど、まだ十分には慣れていない。知らないうちに、勝手にOSが日本語になってしまった。名前が日本人っぽいということで、判断されてしまったのだろうか?日本語サイトもすべて読めたが、入力を日本語で・・・というのがまださっぱり分らない。グーグルメールも、サイトを読み込むのに時間がかかる(あまりにも長いので、いつも途中でやめてしまう)。

 今のところは、「読む」ためにもっぱら使いそうだ。地図も役立ちそうだ。

 アイフォーンがここまで売れたのは、つまりは音楽好きが買ったということなんだろうか?-なんて、ガジェットにそれほど興味がない私は、改めて基本的なことを考えてしまう(年代の差というのもあるのだろう。フェイスブックは使っているが、前に湯川さんがどっかで書いていたように、SNSには私はそれほど熱心ではない)。ソフトバンクの孫さんが、CNETで今回の発売で「震えるほど」感動したとあるので、使い込めば、生活様式の一部になって、行動そのものが変わってくるのだろう。

―イラン、私たちは何を知っているのか?

 2,3日前に、CNNを見ていたら、元CIAで映画「シリアナ」のモデルにもなった、ロバート・ベイヤーが出ていた。「イランについて、これからどうするべきか」と問われて、「何もできることはない。私たちはイランのことをまったく知らない。パラノイア状態にあるイランは、私たちが何をしても疑心暗鬼で見る。CIA要員もイランの中枢部の情報を取れていない。全く情報がないのだ」と述べていた。何となく、そんなものなのだなあ・・と思って聞いていた。

 6月の大統領選以来、米英のメディアが盛んに報道しているのだけれど、「核兵器を持つかもしれないから」、「中東で重要な位置を占めているから」「(石油があるから)」などなど、そうする理由はゴマンとあるのかもしれないが、いつも、「それにしても、何でここまで熱心に?」と思わざるを得なかった。どうしても、「ここで自分たちの勢力を拡大しておきたい」というのが見えてしまう・・・。正直な人は「いや、実は何が何だか分らないんだ」というのかもしれない。

 そこで、米英のメディアに目をやると、特に英国のメディアだが、「市民の声」ということで、ブログやマイクロブログ「TWITTER」でイラク国民の声を拾って、良く報道してきた。果たして、TWITTERでメッセージを送るイラク国民というのは、一体、どんな立場にいる人なのかと常々疑問だった。そして、一体どうやって、その信憑性を確保するのだろうか、と。一体何人が政治的目的があって、西欧メディアに「市民の声」を流しているのだろうか?と。

 そういう、反省の声が、やはりぽつぽつ出てきたようだ。ニューヨークタイムズの記事には、ことイランの報道となると、TWITTERなどから拾った声をそのまま掲載・報道しまいがちなのは、果たしていいのかどうか、という問いである。

Journalism Rules Are Bent in News Coverage From Iran
http://www.nytimes.com/2009/06/29/business/media/29coverage.html?_r=1&ref=media

 さすがニューヨークタイムズだなと思う。この記事を開くと、他にも関連記事が出てくる。
by polimediauk | 2009-07-01 05:17 | 政治とメディア