ガーディアンメディア社のオブザーバー紙が廃刊の噂、佐々木さんの新著とネット販売
オブザーバーは200年以上の歴史を持つ。大幅縮小化した発行物となるのか、廃刊するのか、あるいは今のままで行くのかはまだ不明だが、既に先月上旬、縮小化した場合の紙面デザインなどを経営陣が目にしたと伝えられている。
オブザーバーをどうするか?という問題は常にGMG社の経営陣らが議論をしてきており、プレスガゼット誌に語ったある人が言うには、今のところ「五分五分」(廃刊か続行か)らしい。
http://www.pressgazette.co.uk/story.asp?sectioncode=1&storycode=44082&c=1
http://www.pressgazette.co.uk/story.asp?sectioncode=1&storycode=44075&c=1
一方、地方紙を出版する大手トリニティーミラー社は、今年前半の営業利益が前年同期と比較して31%下落。広告収入の減少によるものだ。どこも冬の時代である。
今日届いた「新聞協会報」で、ジャーナリスト、佐々木俊尚さんの新著「2011年 新聞・テレビ消滅」が出ていることを知った。その中で、「インターネットの進展により、ビジネスを始めるコストが劇的に下がるチープ革命がおきており、これに対応できずにいるのが問題の本質である」という指摘があるそうだ。佐々木さんが協会報に書いたコラムで、「新聞はミドルメディア化して生き残れ」というのがあり、本当にはっとしたものだった。今回の著作も、何歩も先を行く、氏の洞察がとても参考になりそうだ。英国のメディアを追っていると、「ネットか既存メディアか」という二者択一的な見方ばかりになってしまう。「ミドルメディア」の発想は新鮮だった。
ところで、こうした本を日本から取り寄せるのに苦労する。もちろん、ネットで注文は簡単にできる。しかし、海外郵送代が高い。今のところ、私は日本の家族の家に送ってもらい、他のものとまとめてこちらに送ってもらうが、もちろんこれも郵送代がかかるし、時間もかかる。
アマゾンでは、(どうして)ネットでPDF版を売る・買うというサービスを始めないのだろうか。アマゾンでなくてももちろんいいのだが。ネットで書籍を購入する、そしてこれを読者がプリントアウトする・・・形がもっと一般的になって欲しい。