小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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ウインドウズ7は発売になるものの+米国のメディア研究レポート

  いよいよ、明日、ウインドウズ7が発売になるというので、マイクロソフト対クラウドコンピューティング(グーグル)という構図の報道が続く。

 チャンネル4の7時のニュースを見ていたら、元BBCにいて、アイプレイヤーの立役者だったアシュリー・ハイフィールド氏(今はマイクロソフトに)が出ていて、「ビスタの反省をいかし、もっと早く、もっとマルチメディアに力を入れた。ユーザーの声をよく反映している」ということで、自信作だというようなことを言っている。一方、大手でクラウドを使っている具体例として大学やテレグラフが紹介されていた。テレグラフはクラウドを使うことで、「かなりの経費が節約できた」と言っていた。(セキュリティーはどうなるのだろうなとちらっと思った。)

 しかし、マイクロソフト対グーグルの戦争というは、業界(ITなど)の人にとっては楽しいだろうし、私もきっとそういうことを書くのが専門だったら(書くことがあるかもしれないが)おもしろいのだろうけれど、やはり一ユーザーとしての自分から言えば、テクノロジーの世界がどんどん変わるのは理解できるが、それにしても、「XPと思ったらビスタ、と思ったら7か・・」というのが本音だ。ころころ変わられると困ってしまう感じ。つまり変わったら、やはりタダでアップデートされるのがいいのだけれど。7がいくら使いやすくても、「またお金を出して買ってください」というのは、何だかなあと思う。

 米国のジャーナリズム(新聞)の行方に関して、20日付で研究レポートが出た。米コロンビア大学と元ワシントンポストの編集のトップだった人が書いた。全部で100ページはある大きな報告書だ。といっても1ページがA4でダブルスペースでタイプしたもの。途中まで読んだばかりなのだが、私の興味は、新聞メディア(あるいは既存メディア)が維持されるべきとする理論が成立する場合、どんな理由・理屈をつけているのかなーという点だった。結局、「独立した、質の高い報道を維持する」のが民主主義社会を守ることになる・・・というのがその理由のようだ。最後まで読まないとどんな展開かはまだ分らないのだが。

 ご関心のある方は以下から。

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/10/18/AR2009101801461_pf.html
http://www.cjr.org/reconstruction/the_reconstruction_of_american.php
https://stgcms.journalism.columbia.edu/cs/ContentServer/jrn/1212611716674/page/1212611716651/JRNSimplePage2.htm

 最近、英国のメディアの昔のことを調べていたのだが、年月が発つにつれて、昨日まで常識と思っていたことが段々変わってゆくことが分る。未来が見えているわけでは(もちろん)ないのだが、じたばたしても、無くなるものは無くなって、それでもまた別の形の新しいものが(100年ぐらいかかって?)できて、「ジャーナリズムの灯・魂」みたいなものは、今からでは考え付かないような媒体が背負っていって、続くような気がする。
by polimediauk | 2009-10-22 06:56 | ネット業界