「フォーサイト」が休刊へ+今年もよろしくお願いします。
ネットを見ていたら、月刊誌「フォーサイト」が4月号(3月20日発売)で休刊(廃刊)となることを知った。
ウェブサイトによると、理由は*出版状況の厳しさ、*収支改善の見通しがない、*ネットの普及で国際政治経済情報を扱う月刊誌の役割が大きく変化したこと、を挙げている。
私は一時定期購読をしており(途中からやめてはいたものの)、数少ないハイ・クオリティーの国際ニュースを扱う雑誌として、注目していた。執筆陣も(何故か読売関係者が多いようだが?)充実しており、残念である。
これから、一体、じっくりとした国際ニュースを今度はどこがやっていくのだろうと思った。今でも月刊誌ベースで国際ニュース(解説、論評)を載せている雑誌は他にもいくつかある。しかし、英国に住んでいるせいだろうか、外国(あるいは国際)ニュースといえば、圧倒的に米国、これに続くのが中国、韓国・北朝鮮のアジア系などで、欧州やアフリカ、中東、中南米がどうも薄いように思え、物足りなく思っている。国際情勢のエッセンスを読める手ごろな雑誌として「選択」をよく読む。イエメン発のテロの話は、この雑誌を通して知った(それが今回のナイジェリア人によるテロ未遂と関連につながる)。つまるところ、英週刊誌エコノミストに相当する日本語媒体がもっと読みたいように思う。
国際情勢の解説記事への需要は、「フォーサイト」が続かなくなったということは、ビジネスが成り立たないほど少ない・小さいということだろうか?(おそらく、そうだろう。)私自身が何年か書いている、オンラインサイトの日刊ベリタ(国際ニュースに力を入れる媒体)、自分でやっているニュースサイト「ニューズマグ」の経験から言っても、そうなのだろうな、と。
今年は一体どんな本が出てくるだろう?ここ数年続いた、「メディアの危機」ものは、一旦終わったような気がするが、どうだろう。つまり、危機状態にあるのはメディア企業であって、メディア自体や利用者が危機となっているわけではない、ということを、段々みんな分ってきたように思う。
勝間さんの勉強本シリーズが大人気なのだから、もっと国際情勢に関する関心(勉強の一環として)も深まってもいいはずだがー?
今年もよろしくお願いいたします。