小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「なぜBBCだけが伝えられるのか」(光文社新書)、既刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)など。


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キンドルの大型版がもうすぐ世界で発売へ

 時々、道を歩いていると、キンドルを片手に歩いている人を見かけるようになった。年末、コインランドリーに久しぶりに出かけたところ、私が新聞を抱えていたのに対し、キンドルかソニーのリーダーかは忘れたが、電子ブックを持っている人がいて何ともうらやましい感じがした。(洗濯物が洗い終わる間に、キンドルで本を読むなんて、何だか格好いいではないか!)

 ガーディアンによると、でかいサイズのキンドルが19日、世界に向けて一斉に発売されるそうである。

http://www.guardian.co.uk/technology/blog/2010/jan/13/amazon-kindle-dx-uk-global-launch

 電子ブックを書店で見たら、ページをめくるたびに画面が一瞬黒くなるので、どきっとしたことを前に書いたが、これは読みにくくはないのだろうか。プラスティック・ロジック社のQueという電子ブックも同じようだ。以下のアドレスでビデオで見れる。

http://www.guardian.co.uk/technology/2010/jan/08/ces-ebook-ereader

 私は目が悪いので(視力+疲れやすい)、こんな感じでは買うのにちゅうちょする。朝日「ジャーナリズム」(2009年12月号)で、使った人の報告があったが、キンドルの場合、ページをめくるのに0・75秒かかるそうで、やや遅いように思えたという感想があった。実際に使ってみれば、「一瞬黒くなる」のは気にならなくなるのかどうか。買ってから後悔では遅い・・・。(それと、これも前に言及したが、機械が新しくなる、つまりバージョンアップされる度に前に買った電子本が読めなくなる・・・なんてことが起きる可能性があるのがいやだ。いったん購入した電子本が何らかの都合で「消される」のもーたとえば、ジョージ・オーウェルの小説「1984年」がその具体例。キンドルのレビューの項目に体験談がたくさん載っている。)

それにしても、アマゾンは英語本のみが読めるバージョンをよく日本で売ろうとするものだ。英語=世界の人が読めるはず・・・という気持ちがアマゾンの側にあるのかどうか。実際は各地の言葉でやる準備ができなかった+米キンドルを使ってみたいという需要が強かったなどの理由なのかもしれないが。


 
by polimediauk | 2010-01-14 09:10 | ネット業界