イギリスでブログが何故爆発的人気にならないのか?
前に、何故イギリスで、ブログがアメリカや日本ほどには流行っていないかを書いたが(http://ukmedia.exblog.jp/m2005-03-01/#1076768)、英タイムズ紙でブログの魅力について書いていたコラムニストのサイモン・ジェンキンズ氏に、「何故?」をメールで聞いてみた。
答えの前に、まずジェンキンズ氏のメールアドレスが何故分かったのか?
タイムズの彼のコラムの最後にいつもアドレスが入っているからだ。日本でもこういうことが段々行われているだろうか?彼が実際に全部自分でメールチェックをするのかどうかは分からないが、他の新聞でもコラムニストで最後にメールアドレスを入れる人は、イギリスでは結構いる。例えば金融コラムニストのジョン・プレンダー、女性関係のトピックのコラムニストのルーシー・ケラウエイ(どちらもファイナンシャル・タイムズ)も、アドレスがつけてあって、コラムを読んでの感想とか感動したときなどにメールを送ってみたら、どちらもすぐ返事が来た。
ソニーの退職金制度に疑問を感じて、プレンダー氏にメールを送ってみたら、これもすぐ返事が来た。
読者に向かって双方向のコミュニケーションの場が開かれているようで、すっきりする。上から、大上段に意見を垂れた・・・という感じがしない。
サイモン・ジェンキンズ氏のメールだが、「イギリスでそれほどブログの人気が無いのは、たいがいの国に比べて、新聞、放送業界のメディアが多様だからだと思う」と書かれてあった。
私が推測した理由と同様の答えだったが、ブログに関してのこの意見があっているかどうかはまた別問題としても(他にもいろいろ理由があるのかしれない)、「多様なメディアが存在する」ことを、うすうす感じていたが、やっぱりそうだったか、と思った。
では、「多様なメディアが存在しているかどうか?」という面から、日本はどうなのか?
私は、日本は負けていないと思う。
たた、違いの1つとしては、イギリスには人気ある討論テレビ・ラジオ番組などがあって、一般の人が放送の場を通じて自分の意見を表明する機会がわりと多いような気がする。すると、言葉で考える、というか(ある意味では当たり前だが)、言葉を通して自分を表現する機会が多くあることになり、頭の訓練にもなって、おもしろいと思っている。