小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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お知らせ:「GALAC」3月号は選挙報道を問うが特集+Netflix

c0016826_0364734.jpg 放送批評懇談会が出している雑誌「GALAC」3月号の海外メディア報告(リレー連載)のロンドン編に、ネット時代のメディア企業のトップの条件とは何かについて、書いています。

 先日、BBCを辞任した元会長がなぜだめなのかという観点から書いて見ました。もし書店などで見つかりましたら、ご覧ください。

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 3月号の特集は「2012年 選挙報道を問う」。以下は見出しの一部。

「オセロ政権交代」をテレビはこう伝えた/砂川浩慶

地元局は選挙戦をどう報じたか?
[中部]国の真ん中発! 逆説・ローカル選挙報道/加藤吉治郎
[近畿]精一杯の工夫をこらした在阪広域局/辻 一郎
[沖縄]基地問題への関心に中央との隔たりあり/多田 治
[東北]宮城における低投票率の背景を映し出した/矢田海里

テレビの選挙報道 視聴者はこう見た

“争点”は適切に報道されたのか?
「公平・中立」のために、あるべき争点は隠された/斎藤貴男
post投票日に見えた争点報道のおかしさ/水島宏明


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 この中で、「絶滅した?『放送と通信の融合』」(書き手は川喜田尚さん)という記事がある。ラスベガスの家電ショーの報告だ。

 これによると、スマートテレビの発展で、もはや「放送と通信の融合」は声高に言われなくなったという。米国ではもう現実化しているからだ。「先進的な国では、もう垣根がないといって過言ではない。日本も急ごう」。

 今、テレビ関係の話題の1つが、ネット上でのテレビ視聴のパイの奪い合い。先日、BBCが、ネット(PC、タブレット、携帯電話)で、テレビよりも先に番組を流す試みをやる、というニュースがあった。

 ネットにつながっている環境で、どんどん番組が流れるのが普通になってきている。ネット専門だったユーチューブも、こちらでは本格的に放送の分野に入ってきた。例えば、家庭にあるテレビのチャンネルの1つからユーチューブによる番組が放映されるのだ。このテレビは、別に「スマートテレビ」ではない。

 米国で大人気なのがネットフリックス(Netflix) というストリーミング・サービス。

 これはネット経由で番組を視聴できるサービス(DVDのレンタルもやっているが)だけど、米俳優ケビン・スペーシーを主人公として、「ハウス・オブ・カーズ」というテレビ映画を制作し、これをネットフリックス「のみ」で視聴できるようにした。13エピソードあるそうで、これを一挙に売りに出した。1つだけ見てもいいし、全部いっぺんに見てもいい。

 すべてのエピソードを部屋にこもりっきりで見る・・・という行為が一部で流行っている。

 私はすべてを一度に見ようとは思わないが、英国でもこのサービスが使えるので(毎月、一定の金額を払う仕組み。ちなみに調べたら、最初の月は無料だが、その後は月に5・99ポンド==約870円==とあった)近く、見てみるつもりだ。ネットフリックスの利用は初めてだ。つまり、私のような、映画に興味があって、スペイシーの映画も好きで、でもネットフリックスを利用したことがない人を、これで一気につかもうとしているわけである。

 なんだかますます、面白くなってきたなあと思う。

 
by polimediauk | 2013-02-13 00:54 | 放送業界