小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「なぜBBCだけが伝えられるのか」(光文社新書)、既刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)など。


by polimediauk

総選挙か・・・政権を担える野党がない場合、どうするー?

 日本で総選挙が始まるという。日本の報道関係の知人・友人たちが「総選挙なのでxxができなくなった、また次回」というメールをバタバタと送ってきた。

 現政権について支持する人、反対する人、選挙にははなから行かないと決めている人ーもろもろ、いろいろな反応があるだろう。

 英国にいて、ふと思うのは、もし現政権・政府与党を支持しなかったら、「代わりに票を投じ、次の政権を担えるような政治勢力・政党は果たしてあるのだろうか」という疑問だ。

 で、もし実質ないのだとしたら、ほとんど茶番のようなことになるのだろう。

 そして、微妙にあるいは大幅に与党議員の議席が減ったら、現政権への「お仕置き」みたいなことにもなるのだろう。

 お仕置きのために、あるいは「これでいいのだ」と国民の信任を改めて得るためにたくさんの税金を使うのは、1つの道であるかもしれない。

 しかし、それにしても、何故(というと反語的になるが)「代わりに票を投じ、次の政権を担えるような政治勢力・政党」がないのだろうか?いや、「ある」といえるのだろうか?

 もし、「ない」なら、何故なかったのだろう(平和すぎたー?)(最後の最後が、日米安保で締めくくるという体制を維持する必要があったからなのだろうか)。

 で、結局、これからどうやって作っていったらよいのだろう?

 いくらなんでも、先進国でほぼ一党のみ、というのはおかしいだろう。本当に、今まですべてがうまく行き過ぎていたのだろうか?

 政治的に選択肢のある世の中をどうやって、これから作っていったらよいのだろう?

 選択肢のない・少ない世界は、息苦しさにもつながるのではないか。

 そんなことが本気で心配なこの頃である。



 
by polimediauk | 2014-11-19 00:44 | 政治とメディア