参加型ジャーナリズム 湯川さんのブログから
韓国のオーマイニュースのことが、湯川さんの「ネットは新聞を殺すかブログ」で紹介されている。
http://kusanone.exblog.jp/
オーマイニュースの件は、本にもなっており、今年、私が最も感動した本の1つだ。本当に目からウロコが落ちる思いだった。市民とジャーナリストの垣根をなくしたのが1つの特徴だが、その意味するところ、暗示するところ、発展していく方向、影響力は、はかりしれない。これがどういう意味合いを持つのか、私自身、想像がつかない。
詳細をここで書かずに恐縮だが、オーマイニュースの本を書店で立ち読みなどされることをお勧めしたい。
湯川さんは参加型ジャーナリズムに関して本を書いているところだ。一部を紹介。
また英ガーディアンのインタビューに対し「70%の市民記者は身の回りのことを書いている。西洋のジャーナリストから市民記者にプロ並みの報道ができるのか、という質問を受けることがある。誤解しているようだが、プロ並みの報道をしている市民記者はほとんどいない」と語っている。
オー社長は「(市民記者には、一般的な)ニュースの形式を気にしなくていい、と言っている。プロの真似はしなくていい、自分自身の言葉で語っていいんだ、と強調している」という。
ただ市民記者の中でもプロとして通用する人もいる。そういう人を積極的に社員記者として雇用するそうだ。オーマイニュースの社員記者の8割は、市民記者出身だという。
オーマイニュースでは、サイト上に一日に数十本の記事を載せるが、その3分の1が社員記者の手によるものらしい。
また、以下の箇所もある。
オーマイニュースのオー社長は、同社が成功した理由を韓国独特のものとしている。
理由の1つは、韓国の既存メディアが保守寄りで、国民は別の議論を求めていたから。2つ目は、国民の75%がブロードバンド接続というネット先進国だから。3つ目は、韓国の国土が狭く、市民記者の記事の裏を取るために現場に向かう場合でも、2時間以内に現場に到着できること。4つ目の理由として、社会の関心が少数の問題に集中するという国民性を挙げている。そして最大の理由として、20代、30代の若者は革新的な考えを持っていて、実際に活動に参加する若者が多いからだとしている。
オー社長は「技術だけでは社会は変わらない。(変化を受け入れる)準備ができた人が社会を変えるのだ」と言う。
今年5月31日にイスタンブールで開催された世界新聞協会の年次会合で講演したオー社長は次のように語っている。
「オーマイニュースをスタートさせたのは2000年の2月22日午後2時20分です。2の数字が並んだ日時を選んだのは、20世紀型のジャーナリズムとは決別し、21世紀の新しいジャーナリズムを確立したいと思ったからです」「(市民記者は)だれが記者であり、どういう記事の書き方がよくて、どういうものにニュース価値があるか、という既存メディアのこれまでの常識を打ち破ろうとしています」「参加型ジャーナリズムは世界中に広がり、21世紀のジャーナリズムの中核になると信じています」。