小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


by polimediauk
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

ブレア首相のビデオ


ブレア首相のビデオ_c0016826_2324126.jpg ブレア英首相はエジプトで家族と休暇を過ごしている最中だが、首相官邸からメールが届き(登録すれば誰でも受け取れる)、ブレア氏が自分の一日を語る、という趣旨のビデオクリップができたことのお知らせだった。

 http://www.number-10.gov.uk/output/Page8849.asp

 首相のイメージ・アップ作戦(野党・保守党に39歳の若い新党首デビッド・キャメロン氏が登場したので,対抗策?)なのかな?とも思う。話している内容は特に意味がないが、野党党首などからの質問を受ける「クエスチョン・タイム」〈毎週水曜日)に言及するあたり、キャメロン氏をかなり意識している。

 しかし、一国の首相のビデオというより、テレビのコマーシャルのようでもあり、この人は本当に自分の声を聞いたり、画像を見たりするのが好きな人なのだろうなあと思う。

 戦略として作ったビデオではあろうが、あまりにもイメージのみで、メッセージ性のなさに愕然とする。こんなに軽くていいのだろうか?

追記

 3日付各紙によると、やはり保守党首キャメロン氏を意識してのビデオ、という意味合いが大きいのではないか?ということだった。ただし、首相官邸の広報は、「開かれた政府」のトップに位置する官邸の仕事を伝える、という目的があったとしている。また、首相は一体どんな一日を過ごすのか?という問い合わせも多く、これに答えた、としている。ウエブサイトを通じて首相宛にメールを送れるようにもなっているが、本人が返事を書くのでなく、官邸スタッフが答えるそうだ。

 保守党キャメロン氏を意識して・・・という根拠の1つは、「野党のトップと首相としての仕事は随分違う」といった表現があるのと、与野党の議員から質問を受けるクエスチョンタイムで重要なことは、あらゆる問題に関して事実・情報を首相自身が掴んでいることで、これは保守党党首で首相だったサッチャー氏に学んだ、と述べている点だろう。

 また、椅子に座って自分の仕事振りを離す様子は、いかにも親しい友達にしゃべっている雰囲気があり、これもブレア首相が記者団によく使う手法だ。

 ビデオの存在は、2日付の大衆紙サンがまず報じた。ブレア氏・現政権はスクープをサンにちょくちょく提供している、というのが定説だ。
by polimediauk | 2006-01-03 02:36 | 政治とメディア