小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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グアンタナモ、ブレアの「神」発言、北アイルランド、アルジャジーラ


 3日の夕方から夜にかけて、前から注目していた、及び驚いたニュースが続々と入ってきた。(後数時間で、日本でも出るだろうか?)

 BBCオンラインのトップ頁や、興味のある方はBBCの夜の解説番組Newsnight(専用サイトがある)をネットで再視聴もできるが、主に記憶を頼りにメモってみると

 -ブレア英首相が、4日放送予定の、あるテレビのインタビュー番組で、イラク戦争で英兵が命を落としている点をどう思うか、を聞かれ(詳細はきっと後で日本語でニュースが流れると思う)、イラクに英兵を送るかどうかを決めるときに、良心、または神に聞いた、というようなことを言ったのだった。(サイトのビデオを見るともっとはっきり分かるのだが、とりあえず。)私はこれを夕方のニュースで聞き、どき!!とした。ブレア政権は「神をやらない」ことになっている。キリスト教への信仰を政治の中に入れるような発言をしているブッシュ政権とは一線を画していたはずだった。何故こんなことを言ったのか?Newsnightでは様々な分析があった。

 -グアンタナモ米軍基地の収容所に拘束されている人々の名前が入った書類をペンタゴンが公開したようだ。分厚い文書の中に、現在収容中の約500人の中の300数十人の名前が入っている、という。名前が分かれば、何故拘束されているのか、など、釈放への運動が加速する。

 -「グアンタナモへの道」という映画は先月、ベルリン映画祭で賞をとったが、これが9日、民放チャンネル4で放映される。この後、ネット上でもダウンロードが可能と聞いた。元拘束者の話をドラマ化したものだ。

 ーまた、4日の午後7時半頃から、北アイルランドに関する番組がBBC2というチャンネルで放映される。(これもまた放送後ネットで見れるので、英国にいる必要はないだろうと思う。)30年以上もカトリックとプロテスタントの住民とのいさかいが続いているが、テロリスト達と、テロリストに家族を殺された人たちが、番組の中で、向き合って話をする。和解を目指すもので、南アフリカ共和国で初めて試された方法だという。


 ・・というニュースの殆どをNewsnightの番組内で知ったが、情報を取るときに、文字情報もいいが、人の話、意見がたくさんでるテレビもいいなあ、と思う。

 ところで、アルジャジーラの英語版ウエブに、私が書いたオランダのムスリムー非ムスリムの対立の記事が、1日から出ている。もうこのブログで、「オランダ 表現の自由」の項目の中で何度もしつこく書いたので、特に新しい内容はないが、1つもしあるとしたら、例の風刺画事件の影響は?という点だ。
 http://english.aljazeera.net/NR/exeres/1DA8F833-CEA8-4283-8463-8E3FC1A53FD7.htm

 私が取材したところによると、アムステルダムの中心でデモはあったものの、大体平和的なデモだったという。しかし、風刺画事件が世界中で暴力事件を生み出したり、人が殺されたりしたので、「これでイスラム教徒の悪口を言っていい」という雰囲気もあった、という。「イスラム教徒には表現の自由という観念は分からないのだろう」というコメントは、「イスラム教は後進的な宗教だ」と、何人ものオランダの知識人が言ったコメントをほうふつとさせるものだったという。

 驚くような展開ではないが、オランダの政治家アヤーン・ヒルシ・アリ氏は「侮辱する権利」を主張し、右派政治家のへールト・ウイルダース氏は、風刺画を自分のウエブに掲載し、脅しを受け取った。

 ウエブサイトを通じて、記事には読者がコメントを送れるが、書いた人のところに、フィードバックとしてこうしたコメントが自動的に送信されるようだ。この仕組みが分からなかった私は、最初あせったが、2回目からは、特に私が何かをするものではないことが分かって、ほっとした。

 

 
by polimediauk | 2006-03-04 09:05 | 政治とメディア