小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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軍事力(2) +イラク 雑感 知っていること、知らないこと

 

 皆さん、軍事力に関して、いろいろインプット、ありがとうございました!!!大変恐縮です。

 毎日、自分自身が日本の軍事力に関してどう思うのか、中国に関してはどうなのか、漠然とでも掴んでおかないとけない状態にさらされています。英国の新聞を読んだり、在英ジャーナリスト、コラムニストの人に会う機会があると、日本や中国の「脅威」あるいは軍事力に関し、どうも偏見があるのではないか、という思いを強くします。今はまだきちんと言い返せないのですが、変だなあという気持ちがあります。公表されているデータを中心に、一先ず読んでみようと思っていますが、頭の中を整理するまで時間がかかるかもしれません。

 関連・別件ですが、英国(米国も?)では「中国脅威説」が強いようです。先日もあるメディアの集まりに出ていたのですが、「だから中国はダメなんだよね・・」という物言いが強く、しまいには腹がたちました。いつも出くわす光景なのですが、「どうして、自分たちのほうが中国より進んでいる」と思うのかなあ、と。「中国も、この先、自分たち=西欧のレベルにまで進むだろう」・・と。

 しかし、「外国」のことを見るとき、ステレオタイプから逃れるのは、本当にむずかしい・・と思って帰ってきました。


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 別件ですが、イラクがまたまたひどいことになっているようです。

 BBCを見ていたら、イラクにいるアメリカ兵に対して、道徳・倫理を教えることになった、とのこと。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/americas/5036686.stm

 市民を殺害した件があったので、と。

 イラクが分裂化するだろうこと、内戦状態になる可能性があること、戦争後のプランを米英の政府が持っていないこと、などなどが、この3年で英国では何度も議論され、報道されてきており、そうした多くの予想が現実のものになっていくのをみると、恐ろしい感じがします。あまりにも予測が当たっているようなので。

 5月17日、エコノミストの元編集長ビル・エモット氏を囲んでの集まりに行ったのですが、そのとき、米映画「シリアナ」を作った(!!)という人が、「イラクの現状は、誰も予測できなかったので」ということを話しており、「私たちは国民は知らされていなかった」とコメントを残していました。米国では、「知らされなかった」というか、「知らなかった」といことなのかどうか?

 英国では周知のこと=イラクの現況の予想=他の国ではそれほど周知となっていなかった??という図式が成り立つのか、どうか?

 ・・・しかし、こうなることが学者レベルではかなり声高に予測されていたにも関わらず、イラク戦争に踏み切った英国・・・。

 亡くなった英兵が母国に帰ってくる様子の報道などを見るにつけ、戦争を続けている国、英国に住んでいることを実感する毎日です。
 
 
by polimediauk | 2006-06-02 06:37 | 日本関連