小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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テロ捜査で一人、撃たれる+雑感


 2日朝、東ロンドンでテロ捜査があり、一人が警察に撃たれて入院中だ。

 朝からテレビはこの話題でもちきりで、情報はそれほど多くなかったが、かじりつくように見ていた。

 昨年7月のロンドンテロの実行グループとは関係はない、としている。今のところ。

 英警察は発砲することが極端に少ないので、今回の発砲の状況を検証するため、独立調査委員会が既に調査を始めている。

 ロンドンテロが昨年起きてから、テロに対する恐怖感がある。テロといっても、国家に対するテロ、という意味だけでなく、「突然起きる暴力事件」に対する恐怖感だ。

 日本にいるとき、それから英国に来て間もなくの頃は、夜遅い時間、一人で道を歩いているときなどに、怖さを感じることがあったが、そういう怖さはもうほとんどない。

 その代わり、昼間でも、不意に何かが起きるのでは?という思いがある。北アイルランドのベルファーストに今年何度か行ったのだが、白昼の暴力事件が頻発していて、ちょっとした小道を歩くとき、緊張感を持って歩いていた。イングランドに戻ってきてからも、体のこわばりは消えていない。

 今回、捜査があったのは、人種的にミックスしているところだったようだ。テレビ画面で見る限り、普通の住宅街に見えた。

 ロンドンテロの実行犯たちは、「愛情あふれる、普通の父親・息子」と、家族や親戚から言われていた。
 
 イラクのように毎日二ケタの人が亡くなっている・・という状況では全くないのだが、一見普通の、平和的な光景あふれるロンドンだが、いつ何時、何があるか分からないな、と思う。

捜査の中心は、何らかの化学兵器を持っていた可能性を調べていたようだ。

 7・7ロンドン・テロの1周年がもうすぐやってくる。

 

 
by polimediauk | 2006-06-03 06:04 | 英国事情