イラクのことを考え続けるクルド人ドキュメンタリー作家
チャンネル4というテレビ局のMORE4というデジタル・チェンネルがある。この枠を通じて、時々ドキュメンタリー・クリップを出しているのが、イラク北部の油田都市キルクーク出身の、カルザイ・シェラバヤニ氏だ。(Karzan Sherabayani )14歳で、フセイン元大統領の下、逮捕され、投獄され、拷問を受けた。1990年ごろ、イラクを抜け出して、欧州諸国を渡り歩き、今は英国在住だ。
初めて会ったのは、イラク出身の難民申請者を英国に強制送還してはいけない、という集まりで、今年初頭になる。
キルクークに戻って、イラクの現状を伝えるフィルムが、何回かに分けて放映された。自分を当局に密告した人物とも、会う。その人は、自分が友人を密告しなければ、自分が拷問を受けていた、と説明し、2人は涙になる。シェラバヤニ氏は、許す、と言うしかなった。(この模様を含めた、イラクのドキュメンタリーは映画になる、と聞いた。)
今週、25日、26日、今度はアメリカに行った様子を映像にしたものが出た。
それほど長く画面に残っていないと思うのでMORE4のサイトから、是非、なるべく早く見ていただきたい!!最初、ニュース番組が始まり、1分半ぐらい後に、シェラバヤニ氏の作品となる。
米国には、米軍兵士に対して、イラクでの赴任がスムーズに行くように、と、イラクに似せた町並み(イラク村)を作っている場所があるという。ルイジアナ州のフォート・ポークというところ。軍事施設の1つだ。
そこで彼は、親友にであう。この親友は、「普段どんなことをここでやっているの?」と聞かれ、演技として、「フセインは正しい」ということを大声で主張してみせる。あまりにも迫真なので、シェラバヤニ氏が、「怖くなった」というほど迫力がある。怖いが、何とも滑稽な感じ、皮肉な感じ、哀しみも漂う。
イラク村取材の26日放映分は、
http://www.channel4.com/more4/news/news-opinion-feature.jsp?id=337
25日、在米イラク人への取材は
http://www.channel4.com/more4/news/news-opinion-feature.jsp?id=336