ケペル、ローマ法王、デンマーク
ケペル氏の本はオリジナルがフランス語で、英訳版を既に手にしていたが、翻訳のせいなのか、自分の中東問題に関する知識が少ないせいなのか、なかなか最後まで読み進むことができず、そのままになっていた。(このブログを通じて、コメントを残された方が、和訳が出ていることを教えてくれた。やはり日本語だとかなり読みやすい。)
この中で氏はアルカイダ・オサマ・ビンラディンとNo2のザワヒリ氏が何故米国テロを起こすようになっていくのか、どんな影響があるのかを詳細に書いている。
そして、未だに米国がアルカイダのテロを根絶できていない、ビンラディンを捕まえていない理由として、目標を間違えている、という指摘があった。つまり、アフガニスタンのタリバン勢力を倒す、イラクのサダム・フセイン政権を崩壊させる、といった、米側の中東での目標があって、この目標達成ために様々な点でリソースが使われたために、ビンラディンを捕まえる、アルカイダ・テロの根絶という面には十分に力がさけなかった、という指摘で、改めて目からウロコの思いがした。
法王の話に戻るが、一ツ橋大学の内藤教授が彼の考察をブログに書いている。もしご関心がある方は:
http://www.global-news.net/ency/naito/daily/060925/01.html
法王問題が一段落したと思ったら、今度はドイツの話だ。
http://www.timesonline.co.uk/article/0,,3-2376967.html
タイムズの27日付。ドイツであるオペラの上演をしようとしたら、中には預言者ムハンマドの首を切る場面がでてくるので、主催者側が、製作サイドに何らかの危険が生じると困るので、突如、題目を変えてしまった、という。自己検閲だが、ムハンマドの話となると、どうしてもこうなってしまうのだろうか?
29日から、デンマークに行く予定だ。ムハンマドの問題の風刺画が掲載されたのが、昨年の9月30日だった。果たして、1年後、何が変わったのか、あるいは変わっていないのかを見てきたい。