サダム・フセインの処刑、迫る
イラクのフセイン元大統領の処刑がもうすぐだそうだ。数時間後、あるいは1時間後、という説も出ている。
英テレビを見ていると、米大統領官邸など、米政権の様子をレポートする特派員の姿が出てくる。米政権側としては、米国がフセインを処刑した、と思わせないようにすること、あくまでイラク人のシステムの中で行われたと思わせること(「思わせる」と書いたが、そうでないので故意にそう思わせる、という意味ではないが)、喜んでいる気分を出さないこと、などに気をつけているそうだ。
そして、今か今か、と、「処刑が済みました」という一報を待っているところだそうである。
こうした報道のどこまでが本当かは分からないが(刻一刻と待っているというあたり)、もしおおよその気分を反映しているとしたら、日本人の私は、60数年以上前、日本に落とされた原子爆弾のことと重なって見えてしまった。
英国では、広島などに原爆が落ちた日のことを、刻一刻と連合国側から見た様子をドラマ化、ドキュメント化したものが結構放映される。日本人としてみると、恐ろしいが、相手方が何を考えていたのかが分かり、これが現実だったんだなとも思った。
今回の処刑も、「今か今かと待っている感じ」の米政権・・・。
殺さなければ・処刑しなければ一件が済まない、という状況のイラク。
処刑の様子は目撃者はいるが(政権指導者、宗教関係者など)、フィルムに撮影されるものの、「公開」ではないそうだ。