小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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北アイルランドのシンフェイン党が警察承認へ


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 ・・と書いてもやや何やら分かりにくいが、英領北アイルランドで、アイルランド共和国との一体化を目指してきたシン・フェイン党が、やっと北アイルランドの警察を承認することに多数決で決めた、ということ。

 これがとても大きなことなのだ。

 北アイルランドではアイルランドとの一体化を目指すカトリック系住民と、英国にとどまることを望むプロテスタント系が長い間いがみ合いを続けてきており、警察はほとんどがプロテスタント系だった。カトリック系住民は警察にたよらない、ということになっている。警察は英国政府寄り、プロテスタント寄りだからだ。

 2002年から北アイルランドの自治政府は崩壊してきたが、今これを再開させるために努力が続いている。

 シン・フェイン党が警察を承認した、と言うのは、このための大きな一歩だ。

 アイルランド共和国の首都ダブリンで党大会があって(シンフェイン党は北アイルランドばかりでなく、アイルランド共和国にもまたがって勢力を持つ)、多数決がとられ、承認が多数を占めた。

 シンフェイン党の党首ジェリー・アダムズ氏は、「今日、党員の皆さんは、この島(=アイルランド)の政治を永遠に変える可能性を作った」と述べた。カトリック系とプロテスタント系の「歴史的妥協」だと。

IRA政治組織、警察承認を決定=和平交渉進展へ-英領北アイルランド
1月29日8時1分配信 時事通信
【ロンドン28日時事】英領北アイルランドの和平交渉で最大の障害となっていた警察承認問題で、カトリック系過激組織アイルランド共和軍(IRA)の政治組織シン・フェイン党は28日、アイルランドの首都ダブリンで特別党大会を開き、北アイルランド紛争で宿敵と位置付けてきた北アイルランド警察に今後は協力していくことを賛成多数で決めた。同党にとって大きな方針転換となり、和平プロセスの進展が期待される。 

by polimediauk | 2007-01-29 09:00 | 政治とメディア