小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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言論空間の拡大 参院選について感想



 日本の参院選の結果が英各紙で報道中だ。自民党が大きく負けたことが焦点だ。BBCによると、年金問題が主原因とされている。

  BBCのニュースサイトで、ユーザーが自分の意見を述べるコーナーがあって、これがなかなかおもしろい。様々な意見が出ている。こういうのがあって、「良かったな」と思う。誰か(ニュースの重要さを決める人・分析する人)がニュースの専門家として意見を述べ、それを聞く・読むのもおもしろいが、世界中に住むユーザーがそれぞれ感想を述べる分もあると、おもしろさが増すと思う。

http://newsforums.bbc.co.uk/nol/thread.jspa?threadID=7001&&&edition=1&ttl=20070729173207
 
 上記のアドレスで、右のコーナーを見ると、どれくらい意見が寄せられて、どれぐらい拒否されたかが分かる。こういう本数を示すようにして、「透明化をはかっている」と、前にBBCのインターネット部門の人が言っていた。

 日本の新聞でも紙面では投書欄があるけれども、多くの英国の新聞はウエブサイトの記事に簡単に自分の意見をつけることができる。他の媒体で自分の意見を述べるのもいいが、既存のメディア媒体のところに行って思ったことを書ける、というのは、言論空間がオープンで(ルールはあるとは思うが)いいように思う。日本の新聞もそうならないかなと首を長くして待っている。


 (追記:雑感)

 しかし、今日本にいらっしゃる方がうらやましい。いろいろ言っても、やはり母国は懐かしい。

 日本で、「格差社会」が問題になっていると聞く。

 英国にいると、(インドや中国と比べると格差は小さいのかもしれないが)いろいろなクラスの人、人種の人がいて、てんでばらばらである。未だに、「貧困」が政治の争点になっているのには驚くばかりだ。

 「英国人らしさ」というのはあまりないのかもしれない。かつ、「ブリティッシュネス」を政治家は言うのだが、これを言うたびに、国民の多くから反発をくらう。「ブリティッシュネスはこれだ」ということで、定義をすることを、多くの人は嫌うようだ。

 今回の野党の勝利は、自民党への不満票だけなのかどうか。本当に政権交代を望んでいる人はいるかどうか。

 どの政党でも、よりよい日本になればいいのだが。国民がより良い生活ができるような。

by polimediauk | 2007-07-30 01:37 | 政治とメディア