小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「なぜBBCだけが伝えられるのか」(光文社新書)、既刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)など。


by polimediauk

BBCニュースサイト、刷新  

  BBCのニュースサイトがデザインを刷新した。見た目、横幅が広くなり、文字や記事の間のスペースがもっと開いて、ちょっとすかすかっぽくなった。横幅を広げる+スペースを作るはトレンドでもあるそうだが、今日一日、開く度に見ていると、どうやすかすかしすぎている感じがしないでもない。

 http://news.bbc.co.uk/

 動画をたくさんつけたり、動画だけをまとめたページを作ったり。

http://news.bbc.co.uk/1/hi/video_and_audio/default.stm

 どこがどう変わったのは、エディターが自分のブログで書いている。

http://www.bbc.co.uk/blogs/theeditors/

 BBCのニュース制作に関する番組の紹介も。

http://news.bbc.co.uk/newswatch/ukfs/hi/newsid_3980000/newsid_3986900/3986927.stm

 今までばらばらにあった機能をカテゴリーごとにまとめた、という作業のあとが見て取れる。

 一番面白かったのは、やはりBBCアイプレイヤーである。日本からアクセスできないかもしれないのだが、放送から7日以内の番組の多くをPC画面上で繰り返して見れる。また、アイプレイヤーソフトをダウンロードして、番組そのものをダウンロードすれば、30日間、繰り返して見れる。早速やってみた(前の試験版では途中でうまくいかず、不満が残っていた)。約1時間の番組のダウンロードはケーブルを使った普通の速さのブロードバンド接続で15から20分ぐらいかかったように思う。

 アイプレイヤーですぐストリーミングで見れる番組も、少し視聴してみた。すぐに見れて、色がきれいで見やすい。ダウンロードの番組も通常の放送のようにきれいな感じ。アイプレイヤーに入っていない、今現在放送中の番組(ニュース24など)やそのほかのニュースクリップは、メディアプレイヤーなどで再生してみるせいか、画質はあまり良くない。アイプレイヤーで全部見たい・・・ということにもそのうちなるかもしれない。つまり、番組のすべてをBBC独自の、高画質で見れるソフトで見たい、という要求が出るかも。

 アイプレイヤーはPCで見れるだけでなく、私はつないでないけれど、テレビにつなげば、テレビでも過去の作品が見れる。普通のPCにテレビ番組がまるまる簡単にダウンロードできてしまうというのも驚きだが、テレビ画面でも見れたら、これはすごい。つまり、PCとかテレビ受信機とか、ハードはどうでもよく、好きなテレビ番組が放映時間と関係なく、見れるということになる。ハードウエアの垣根がなくなりつつあるということだろう。見るほうとしては、ハードが何であるかはあまり関係ないかもしれない、見やすければ+見たい時に見れれば。これこそ「放送と通信の融合」だろう。新聞業界を見ても、紙、ネット、文字情報、動画、などすべてを出すことが求められるし、見る・読む方は媒体は何でも良く、好きな時に好きな様に読みたい・見たい。

 アイプレイヤーに、はまってしまいそうである。(あまりダウンロードが多いと、ネットプロバイダーが追加料金をかける、あるいは接続スピードを遅らせるという報道があったので、なんだかちょっと怖いけれど。)

 それにしても、日本にいる間に試してみたかったができなかった、「ワンセグ」。ラジオでもテレビが見れるなんて、ほんとうにすごい!一度使ってみたかった・・・。
by polimediauk | 2008-04-01 06:41 | 放送業界