アルジャジーラのカメラマン、グアンタナモ収容所から釈放
グアンタナモ収容所には2002年以降、アフガニスタンなどから米国が称するところの「テロ容疑者」が移送され、殆どが正式に容疑が確定しないまま拘束されてきた。サミは無罪を主張しており、抗議のハンガーストライキも何度か行なった。2日早朝、スーダンの首都ハルツームに米軍軍用飛行機で戻ってきたサミはかなり衰弱しているようだ。
米ペンタゴンはロイター+ABCにコメントを出していないが、米国防省高官が漏らしたところによると、「サミは釈放されたのではなく、スーダン政府に引き渡されただけ」と解釈していると言う。
サミはアルジャジーラの仕事でアフガニスタン取材に出かけ、2001年12月、パキスタンとの国境に同僚といたところをパキスタン当局に拘束された。その後米軍に引き渡され、グアンタナモ収容所に送られた。アルカイダのオサマ・ビンラディンのビデオを作ったなどとされたが、正式には容疑確定には至らなかった。
サミは「不当拘束」を抗議するために、昨年1月からハンガーストライキを決行しており、食事は一日に2回、身体を椅子などに縛り付けられた状態で鼻から強制摂取させられていた。
スーダンのアブデル・バシット・サブデラト法務大臣は、スーダン政府はサミを拘束する予定はないと言う。「法務大臣として、私にはサミに対する疑念は全くないと思う」とアルジャジーラに語っている。
サミは電話取材に応じ、「(拘束がとかれ)幸せと思うべきだろうが、未だ拘束されているほかの人のことを思うと悲しい」と述べた。
現在も数百人が拘束中だ。
http://www.ejc.net:80/media_news/al_jazeera_cameraman_released_from_guantanamo_3/
ちなみに5月3日は「世界報道の自由の日」だが、ジャーナリスト自身が危険な目にあう状況は依然として世界中で続く。サミはグアンタナモに拘束されていた唯一のジャーナリストと言われていた。