エコノミストとブラウン首相

そして、この表紙の右端には、ブレア元首相が「ニヤリ」としているのである。いたずらっ子のように。
本当にブラウン首相に関する批判がこのところ多い。それも、ブレア氏が放ったと思われる批判の嵐。例えば前副首相のプレスコット氏、労働党の影の資金担当者と言われるリービー卿がそれぞれ本を出してブラウン氏を批判したかと思うと、最近は、ブレア氏夫人がブラウン氏のことをめちゃくちゃにけなしている。(しかし、夫人シェリーは本当に様々な人物から嫌われていたようだ。タイムズに本の内容が連載されているが、他紙もおもしろいところだけを拾っている。)メディアは、一生懸命、一連の暴露ものを追うが、一般市民は「もう聞きたくない」と思っているのではないか。誰が後ろで糸を引いているかミエミエだから。
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/politics/article3919697.ece
エコノミストは今週号で何故ブラウン首相が失敗したのかを書いている。最後に、いろいろ批判はあるにせよ、前首相から引き継いだ公共部門の改革を一生懸命やることだ、と書いている。まだ首をすげ替えるには早いと。その上で経済が好転すれば、次の総選挙で(長くて2年後)保守党に負けない、と。それでも、後になって歴史を振り返れば、最悪の政治上の失敗と見なされるだろう、と予測している。「仕事をやり遂げるやり方は知っているのに、それを一体どうしたらいいのか分からない」政治家だから、と。
The Agony of Gordon Brown
http://www.economist.com/opinion/displaystory.cfm?story_id=11332230