英FTの「日本が見えない」記事+BBCのテロ陰謀説番組
それを踏まえて読んでも、やはり、「顔がない国=日本」と言う主張である。何となく、最後まで読むと、ほろっとしてしまう。
http://www.ft.com/cms/s/0/15ac9456-48fe-11dd-9a5f-000077b07658.html
ヤフーニュースには産経記事とブロガーの方たちのコメントもある。大体が「言えてるなあ」という感想を持ったようだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080705-00000112-san-int
私なりに若干心に残ったところをあげると、
「・・・問題は地理というよりも、むしろ心理的なものだ。・・・日本は未だに世界第2の経済大国だが、政治的には全く見えない存在だ」
「G8の他の国は自分の国がこれだと思うプロジェクトをアピールするためにサミットを使ってきた・・・・日本には、どうしても、という優先事項がないようだ」
「私は世界中の国際会議に出席してきたが・・・そこでは各国政府が新しい地政学的なランドスケープがどうなるかを探るため、水晶玉をのぞきこむけれど、日本はこうした会議に殆ど出席しないのだ」
「80年代には日本はライジング・パワーだった・・・今でも人々はトヨタ、ソニー、東芝の製品を使っているけれど、急激に変わるグローバル・パワーのバランスに関する議論の中で、日本は後からの思いつきのような存在になっている」
冷戦が終わり、西側の一部として、共産主義圏に対抗する中での日本という時代も終わったとコラムニストは見ており、中国が台頭する中で、日本がこれからどうしたいのか、どんな国になりたいのか?を問う。「日本はコンパスをなくした国に見える」、「日本のアイデンティティーをどうするのか」で今後の選択肢が決まってくるー。
結局のところ、書き手=FTの政治コラムニスト、フィリップ・スティーブンス氏は、日本に、日本人に、これからどうしてやっていくのか、じっくり考えて欲しいのだろうと思ったし、「どうやっていくかなあ・・・」と自分ながらに考え込んでしまった。中国とどうするのか、米国とどうするのか、どうしたいのか?短期的なことではなく、中長期的に自問自答をうながされたような気がした。
この記事に強い感想を持った方は、スティーブンス氏にメールを出してみるのもいいかもしれない。記事の終わりにメールアドレスがある。
定期購読制の月刊誌「選択」7月号に福田首相の記事が載っており、「・・・今はただ『失敗したサミット』と言われないよう大過なく議事を消化することだけが日本の目標となっている」、「これでは世界政治で吸引力を持ち得ないのも仕方ない」。「前内閣の閣僚の大半を引き継いで、いつまでも独自路線を打ち出せず、異論反論を気にして全体の調和を重んじる余り決断を先送りするパターンは、政局や政策での煮え切らなさそのままだ」とあった。
「大過なく議事を消化する」は日本的には悪くないような感じもするのだが、これでは評価されないのだろうなー。いろいろ、考えさせられる。
ーBBC
私はBBCと9・11テロの際の陰謀説との関わりに関し、「陰謀なし」という説を取るが、6日〔日曜日)、この件に関してBBCが作った番組が放映される。そこで、またBBCのサイト上で議論が起きている。かなり長いコメントがユーザーから寄せられている。これを読むと、「陰謀あり」の人も「なし」の人も、ある程度納得がいくというか、とりあえず一通り論点がカバーされた思いがするのではないか?
http://www.bbc.co.uk/blogs/theeditors/2008/07/controversy_conspiracies_iii.html