小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「なぜBBCだけが伝えられるのか」(光文社新書)、既刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)など。


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テレグラフがウェブを刷新へ

 テレグラフのウェブサイトが来週から刷新される。ユーザーが長くサイト上にいてくれるよう、工夫をしてあるそうだ。

http://www.guardian.co.uk/media/2008/jul/17/telegraphmediagroup.dailytelegraph

http://blogs.guardian.co.uk/digitalcontent/2008/07/preview_of_the_new_telegraphco.html

 その一部は既に現在のサイト上に入っているのだが、ガーディアンの取材によると、何か新規プロジェクトを立ち上げるとき、一気に「開始日」として始めるというよりも、「少しずつ試しながらやっていく」=ウエブ式を取っているのだという。そして、「イノベーションラボ」という部屋を作って、ここでデジタルコンテンツの開発をグーグルやアップルなどの共同作業で進めている。グーグルとの提携もさらに進むようだ。このプロジェクトの指揮をとっているのがポール・チーズブローという人で、元BBCの人だ。(ビデオが上のアドレスから見れる。)

 先日、テレグラフの中をまた見せにもらいにいったのだが、これは「紙」版をどうやって作るかの話で、その話はまた後で紹介したいが、テレグラフはますますデジタルに力を入れているようだ。紙での発行は続けるとしても、もう「新聞」というカテゴリーにおさまりきれないメディアになりつつあるようだ。放送局も、新聞社も、デジタルコンテンツの生産者といったほうが正確になりつつある感じがある。
by polimediauk | 2008-07-19 06:42 | 新聞業界