小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)には面白エピソードが一杯です。本のフェイスブック・ページは:https://www.facebook.com/eikokukobunsho/ 


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人気のロバート・ペストンBBC記者

 (株価暴落でどこでもすごいことになっている。経済危機、不景気、紙媒体の不振・・・・経済の大きな流れの中のほんの一葉の自分にも影響は必須だ。)

 前々回、金融危機報道とBBCのロバート・ペストン記者(ずっと「プレストン」だと思っていたが「ペストン」だった)のことに触れた。住宅金融大手ノーザンロックの資金難を最初に報道したジャーナリストとして知られている。

 オンラインマーケティングの会社「ヒットワイズ」によれば、株価がどんどん下がる一方で、ペストン氏に関するサイトの人気が上昇中だ。 http://weblogs.hitwise.com/robin-goad/

 8月16日以降の4週間(10月初めまで)だと、ユーザーは「ロバート・ペストン」と検索後を入れ、その35%がウイキペディアの氏の項目にたどり着く。30%はBBCの氏のブログにやってくる。BBCのジャーナリスト・ブログで最も人気があるのは、政治記者のニック・ロビンソン氏のものだ。

 BBCのサイトは夏のオリンピック時に1年のピークを迎えたが、9月も金融不安+危機や政治危機(ブラウン党首すげかえ要求など)から順調にアクセスが伸びている。

 ヒットワイズのサイトからガーディアンのペストン氏のインタビューに飛ぶと

http://www.guardian.co.uk/media/2008/oct/04/bbc.creditcrunch

 氏が「ノーザンロックはずい分リスキーなビジネスをしているな」と思ったのは2,3年前だそうだ。しかし、これを誰もまともに聞いてくれる人は当時いなかった。「完全な馬鹿」と思われていたそうだ。元々紙媒体のジャーナリスト(インベスター・クロニクル、フィナンシャル・タイムズ、サンデータイムズ)で、BBCに移って放送ジャーナリストにはなったものの、ぺらぺらとスムーズに話すタイプではなかった。実際、朝のBBCのラジオのニュース番組で聞いていて、「こんな聞きづらい、変な人をよくラジオに出すものだなあ」と思ったものだ。頭の回転が遅いようにも聞こえ、「この人は一体何なのだろう?」と。しかし、「一旦喉をえへんとやると」、スムーズにしゃべるそうだ。ロイズTSB銀行によるHBOSの救済合併を最初に報じたのもこの人だ。

 父親が、労働党の上院議員モーリス・ペストン氏だった。父はエコノミスト。ゴシップめくが、テレグラフの金融頁のエディター候補にもなったが、「社交好きではない」ということではずされた、というエピソードが紹介されている。「仕事の後で、職場の仲間とともにパブに飲みに行く」タイプではない、と自分でも認めている。群れないタイプ、ということか。

追加:まだ詳しく見ていないが、批判的な視点を紹介したのが「ポリス」のチャールズ・ベケット氏。金融ブログが危機をあおるのではないかという意見を検証している。(8日付け)

http://www.charliebeckett.org/
 
 


 
by polimediauk | 2008-10-08 18:36 | 放送業界